第5章 Investigative
「お互いに、目的は合ってると思うんですよ」
「ほう」
妖艶な笑みを浮かべ『名前』はマックスを見据えた。
……彼女の透き通った瞳が宝石のように輝く
マックスは瞬間その瞳に目を奪われたが、気を取り直し余裕を保つようにみせた
「恐ろしいなアンタ」
「!、やっと少しは対等に見てもらえます?」
「は、それは自惚れだな」
焼酎を飲み干すと彼は『名前』に手を差し出した
「!」
「要するに、手を組もうって話だろう?
アンタがテゾーロの情報をこっちに流す代わりに……俺もアンタに情報をやる」
「それって対等……じゃあないんですか?」
そう言うと『名前』を馬鹿にするように彼は笑った
「俺はアンタにそんな力があるようには見えないな」
「……成程、少しも脅威じゃないと?」
「そういうことだ、なんだ?オイシイ話だろう」
確かにこの流れは私が待ち望んでいたものだ。
だがその裏が気になるところ__でも、そうはいってられない状況なのは言うまでもない。
私には人を制する能力などないただの一般人なのだから。
ふふ、と笑い『名前』は彼の手を掴んだ
「狡いなぁ、わかりました。としか言い様がないの知ってるくせに」
「最初からわかりきっていただろ?」
そういって狡賢く笑う彼は正に革命軍がピッタリで、不敗のギャンブラーの異名も納得がいった。
「ところで__マックス、人生にbetはいくつされて?」
「ンな!?早速痛い所つくなアンタ」
「そらァ容赦なくしますよ?仲間ですから」
「ぐっ……これは難しそうだ」
そういい笑う彼は今度は本当に楽しげに笑っていた。
『名前』も張り詰めた空気が解け、彼と楽しいひと時を過ごしたのだった。
…
「んん〜!終わった!」
レイズ・マックスとの食事を終え部屋に戻ったと同時に『名前』は現地調査が終了したことが嬉しく大人気なくはしゃいだ。
鞄をソファに投げてジャケットを荒くテーブルに起き、ベッドに突っ伏す。
しばらく部屋を空けていた上に帰ったら大抵テゾーロがいたのでこうして自由に振る舞えるのはたまにしかない。
今だけ、ルフィの気分。
「……ふぅ、このままお風呂に入っちゃおっと」
やる気が失せる前に『名前』はお風呂にダッシュした。
__今日は特別に、金色のお湯をセットして。