第5章 Investigative
こいつ私が幹部だと知ってていってる?と言いたくなるほどめちゃくちゃな発言に思わず本音がでてしまった。
いや幹部だとしてもまわせるわけないだろバカか
「はぁじゃねぇよ、俺は本気だ。ほら、そこらにいるバニーガールやディーラーの1人くらいいいだろ?」
「いやいやそれは……」
じりじりとよってくる男に『名前』は思わず後退りをする。
ん、と男は言い私の顎に手をかけた
「お前よく見たら……結構マシな顔してるじゃねぇか」
「マシって……いやいやいや」
この店にいる嬢達は控えめに言ってとても美しい。
そりゃそうだ、ワンピースの世界なのだから女性キャラのスタイルもルックスも抜群、おまけにここはグラン・テゾーロ。更に質は良いはずだ。
そんな女でも無理だというのに私にそういうのは嘘であっても許されないしこの男が今後どうなるかもなんとなく察せた。
「冗談でも言わないでください……そして、これ以上無理を言うのであればお引き取り願います」
ぐ、と彼の胸板を押すがビクともしない。
ああ自分の力弱さが恨まれる。
「へへそうノリ悪いこというなよ、お前で許してやるっていってんだよ。なァ……」
「!」
ぐ、と男は『名前』の肩を掴み空き部屋がある方向に引き寄せる。脳裏に天竜人と交わした嫌な記憶が甦った。
「っやめろ!」
「怒鳴るなってよくしてやるから」
「……〜!」
このまま部屋に連れられて交わることになる。
ぞっとし身体が震えたその時だった。
「__ぎゃッ!」
「!?」
目の前で男が何者かに飛び蹴りを入れられ吹き飛ばされたのだ。
……小さな、何かに。
「は……え?」
間抜けな声を出して小さな何かに目を向けると……
「___大丈夫か嬢ちゃん?」
「……レイズ・マックス!?」
そう、映画でもでた小さなオジサンの革命具の一員。
不敗のギャンブラーという設定の彼だった。
だが映画の時よりも多少……いやもっとハジけたような、豪華な装飾品を身にまとっている。
レイズ・マックスは少し驚きへぇと漏らした
「嬢ちゃん、俺の事を知ってるのか……」
「……えぇ、名は聞いてますよ。不敗さん。」
「!ほうよく知ってるじゃあねェか」
嬉しそうに彼は笑い金色の装飾品を輝かせた。
そうしてる間に飛び蹴りを食らった男が立ち上がり怒鳴り出す。