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【ONE PIECE】2 yars a GOLD

第4章 勤務初日


「……騙されたほうが敗者、ね」

彼等はギャンブルで自滅した人もいるだろうが、私が昨日スペシャルギャンブルと名乗ったイカサマをされかけたように、
それに騙されてしまった結果テゾーロに従業員として働かされている者が多い。

とはいえ__私があの場で負けていたらどうなっていたのだろう?

テゾーロが持ち金目的に狙っただけ?それとも天竜人への軽い仕返し?
まあいい、
結果私はご主人様変更でテゾーロに仕えているわけだから

けど死んだ目で仕事場へ向かう彼等をみて前までの現実での私がそこにいるかのような感覚を覚える。

「現実も、夢だったこっちの世界も……それ程変わらないんだ……」

はは、と嘲るように『名前』は笑った。

そうしてる間に着いたファッションモール街……でいいのかな?
よくわからないが有名であろうロゴマークが幾つも辺りに広がっている。

庶民には程遠い品物があるのだと入らなくても察せた。

「ま、私には……なんでもカードがあるけどねぇ〜」

ドンと来い!……たとえ全部買ってもテゾーロにとっては痛くも痒くもないだろうがね

って、事務担当が何言ってるんだ。
節約して他にまわす場所を考えるのが私の今後の仕事でもあるだろうに……!

でもテゾーロが渡そうとしてくるものはドレスばかり。バカラや会っていないがカリーナを見る限り普段着れるようなものは全部ドレスだろう。

だが私は嫌だ。

散々天竜人の奴隷で着させられたんだ。

今ではドレスの動きにくさが嫌になりすぎてあれほどもう見たくも着たくもなかったリクルートスーツが恋しい。

忌まわしき過去を覆す程のドレス……なんと恐ろしい。

「ごめん皆……こんな大量買いはもう二度としないから今日だけは入社祝いってことで許してね」

テゾーロに足を向けて寝れないなと思いながら『名前』は店の中に飛び込んだ。





「……お客様、本当に良いのですか?」

ある程度自分が着たいものを付き添う店員に持ってもらい、試着室へと行こうとしたら流石に確認された。

仕方がない、私が手に取ったのは本来メンズ物で私でも着れるサイズが小さいもの。

レディースコーナーを彩るメインのドレスには手をつけていない。

「ん、いい。」

『名前』は問いかけに対し全てそう答えた

何度もプレゼント用かと聞かれたが残念、全部私のものだ。
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