第3章 特別なショー
「……そろそろ始めるか」
テゾーロは眺めていたドレスと装飾品を天竜人の乗っていた船に放り投げた
それに続いて手下も奴隷達が来ていた服を船内に投げ込む
全て投げ込んだのを確認し、手元で金を作り出した。
……ショーの要を
「__It’s show time !」
そういってテゾーロは作り出した金を天竜人の船に思い切り投げた。その途端
天竜人の船は大きく爆破した。
手下共から聞こえる素っ頓狂な声。まぁ今回のショーには良いスパイスになるだろう。
いや、この爆破音じゃあ元から辛めか?
燃え盛る船をみて胸がすく。我ながら派手にやったもんだ。
「さて戻るとしよう。おい、暫くしたら火を消してくれ」
「はい!」
手下にそう言ってテゾーロは港を後にした。
…
「__!?なにかえ、今の音は!」
一方、天竜人達が食事を楽しんでいた頃
突然の爆破音が鳴り響きその場は騒然としていた
他の貴族もわらわらと騒ぎだし、食事所ではない
そこへテゾーロが訪れるも彼等に気づかれないほど騒がれていた
「……やってるな」
ふ、と笑いテゾーロは天竜人達の元へ駆け寄った
「!お前、今のは何かえ!?今の音は!」
テゾーロにいち早く気づいたチャルロスはパニック状態で彼に怒鳴るように聞く
「ああチャルロス様ご無事で……他の皆様も此方にいらっしゃいますか」
「?!一体何があったんだえ!」
焦るまわりの貴族達、ああいい気味だ
「実は先程、船の爆発がありましてね。……あなたがたの船で」
「!?、わちし達の船でかえ?!」
「はい……先程お伝えした通り奴隷共のチェックを行おうとした所、直前で……爆発しました」
それは本当かえ、とチャルロスの父上が声を出す
「直ちに船の消火をさせましたが船内にいた奴隷は皆__」
「……死んだのかえ」
チャルロスが言葉を遮りそう言った
テゾーロは少し低めの声で
「……はい」
とだけ言った。
一時的にその場が静まりかえる。
暫くすると遠くから小さく笑い声が聞こえた。
その瞬間、
「……ふぇっふえっふぇふぇっ!!いい気味だえ!奴隷共みーんな死んだのかえ!」
チャルロスが大笑いをした次にはその場は大量の笑い声が響いていた
テゾーロも合わせて軽く笑う