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【ONE PIECE】2 yars a GOLD

第12章 新たな刺客


「言いましたよね!?負けても僕は助けられませんよって!」
「だってよォ、バニーガールのネエちゃんが、絶対俺なら当たる!って……。」
「理由になってないですよ!そもそも1回で辞める話だったじゃないですか!」

表通りの真ん中でぎゃいぎゃいと叫ぶ2人組の男たち。はあ、と項垂れ地に手を足をつけ堂々と絶望する男とそれを叱りつつも同様に焦っている男。うう、とまるでネガティブホロウでも受けたかのような男の様子をみて、彼の横に立つもう1人の男はさらに叱責した。

「いや、次は、次は勝てるって波来てたんだよ……だからその」
「そんな保証ないでしょう!?そもそもこの船の人ですからそういうのも当たり前じゃないですか!───どうするんですか"ヘルメッポ"さん!!!」
「そんないうなよ"コビー"!!!」

彼ら2人は海軍に務める、曹長のコビーと軍曹のヘルメッポ。叱咤しているのが前者で賭博に負けてしまったのが後者だ。この場は中立区のため海賊やらなんやらといつもは海軍を恐れる彼らも我関せずといるが、2人の騒ぎようにさすがに目を向けわかりやすく皆避けていく。

人が多いこの場で異様に距離ができ2人がわかりやすく目立っている中、そこへため息をつきながら1人の海兵が現れた。

「おふたりとも何やってるんですか、遠くからでも丸わかりなくらい目立ってます。……興奮するのはわかりますがもう少し落ち着きなさい。私たちは観察をしに来ているんですよ。」
「あっお疲れ様ですたしぎさん!」
「助けてください"たしぎ少尉"〜〜〜!!!」
「はい?」

腰に刀を携えメガネをくい、とあげる彼女は女剣士かつ海軍少尉のたしぎ。今回はグラン・テゾーロにてその中立性を利用し海賊だけでなく裏社会の観察に来ていた。しかし実力はあれどこの場にいる者はそれ以上の力の持ち主。しかし、もちろんこの3人だけでなく彼女がいるということは彼もまた同じくこの国に訪れている。

「──はあ!?ギャンブルで負けて3000万ベリー借金!?」
「はい、止めてはいたんですけれど目を離した隙にヘルメッポさんが……僕の責任でもあります、すみません……。」
「助けてください〜〜〜!!!」
「なんでそんなバカなことを!?そんな大金っ……」

半泣きのヘルメッポに真面目に落ち込み始めるコビー、対する彼女の様子から見るに解決できる力はないようだ。
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