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【ONE PIECE】2 yars a GOLD

第12章 新たな刺客


どうか何も起こさないでくれるといいんだがと彼の顔を見ていると自身の電伝虫が鳴り、驚きつつも胸元から取り出した。こんな昼間から着信だなんて珍しい、取り引き先が来客したか?それとも救援か何かだろうか?

サボもそれに気づいたようで私が気を使うことがないよう、電話をとるように目で私に伝え気を使ってくれた。軽く礼をしてから遠慮なく受話器をとる。


「──緊急事態発生、緊急事態発生!複数名の侵入者が来客者……船員、無差別に暴動を起こしている!全班戦闘態勢、至急THE REORO1階エントランスへ!全班応答せよ!」

「「!?」」

大声に軽く仰け反る『名前』と異変が起きていると察したサボの顔が強ばる。仰け反った『名前』の背を咄嗟に彼は軽く片手で支えた。ただ両者は電伝虫から伝えられる続報を待つ。

「何これ、今までこんなの来たことない……暴動が起きてもすぐ終わるしこんな連絡来ないのに。」
「全体に向けての連絡か?THE REOROって──」

「───『名前』様、ご無事ですか!?『名前』様!?」

「!?」

サボが話している途中に電伝虫が急に命を先程とは違った声で喋り出す。名を呼ばれた『名前』は驚きつつも返事をした。

「……っ私は大丈夫!──むしろそっちは何があったの!?」
「ああ!良かった……その様子ですとまだこちらには来ていないんですね!?」

部下が安心したのを表すように電伝虫の目がくたりと落ちつつ声色が普段よく聞く彼らの声に戻る。そして彼の声の奥から先程叫んでいた「緊急事態発生!──」と聞こえた。

どうやらTHE REORO全体にこの声が鳴り響いているらしい。その声をさっき電伝虫は拾ったのだろう。異常事態たど理解した『名前』は部下に状況説明を求めた。

「THE REOROで何かあったのはわかった、海賊の暴動?それとも他の何か?詳しく教えて欲しい。」

「ああ……スピーカーの音が鳴ってるように、あらかた聞こえたとは思いますが──THE REOROのエントランスに正体不明の複数名の暴動者が現れ、無差別に攻撃を繰り返していて……。」
「……?」

詳細を聞いた途端に彼は言いにくそうに、言葉を選んで話していると感じた『名前』は違和感を覚える。さっきまでの直接な言い回しではない。
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