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【ONE PIECE】2 yars a GOLD

第8章 異質


「うわっ、急に叫ぶなよ!あ、そうそうその会社の代表取締役は黒島___」

「も、もういいわかったから!」

ふと思い出す虹色の無駄に明るいポエムポスター、無理難題な量の仕事。天竜人の奴隷のとき、いやそれ以上に辛かったあの頃はもう思い出したくない。
「ごめんごめん……くく、にしてもなんでそんなとこ受けたの?わかりやすくブラックじゃん」
「うるっさいな!このご時世にあんな名前してるから、むしろホワイトじゃないかと思って__」
「にしてもだろ!つうか早いとこ転職を」
「転職できたらとっくにしてるわ!」

あの時は何回転職を考えて辞表を書いただろうか

出そうと決心するも、周りの生気が消えた顔にとめどない仕事。
そして、そんな状況下で辞めないでくれと懇願してくるまだ良心的な先輩。

良心が痛みずるずると先延ばしにした結果、無理やりここに飛ばされるまでして辞職……いや転職したのだった。

とはいえ、まさかの転職先が奴隷。私の悪運ほんと凄い。

「とにかく元々いた世界を知ってるのはわかった。で、話を戻すけど貴方自身は結局なんなの?」

「長いし奇想天外だけど信じてくれる?」
「教えて」

それじゃあ、と彼は一度伸びをする

「ゴホン、俺は君の逆で元々はこの世界で生きていた一般人。原作ではいわゆる"モブキャラ"だ」
「モブ」

「散歩中にたまたま悪魔の実を見つけて、興味本位で食べた」
「散歩中に悪魔の実、興味本位__」

「食べたら次元を超えて世界を行き交えるようになった。その名も『コエコエの実』」
「あぁ……(もう何も言わんとこ)」

ツッコミどころが多すぎて『名前』はもう黙ることにした

「それで俺は食った後、君の元いたトコ……現世に着いて、この世界が『ワンピース』だって知った」

その話を詳しく聞いてみた所、
彼は得た能力もわからないまま、強く目を閉じ開けた。すると突然ビルが並ぶ交差点のど真ん中に飛ばされたらしい。

その飛んだ先が『名前』の元いた世界、現世

驚いて尻もちをつくと彼の元いた『ワンピース』に戻っていた。

その後、何度か能力を使用するうちにコツを掴み、何度か現世に訪れた末に、現世にあった『ワンピース』の漫画を目にする。

そこに描かれた正確かつ詳細な過去と未来によって、ワンピースいわば彼にとっての世界が作られたものであることを知った。
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