第1章 約束
ー3年前ー
「ねぇねぇ太輔くん、どこ連れてくの?」
太輔「もうすぐわかるよ(笑)」
不安そうな顔で、辺りをキョロキョロしながら付いて来る。
俺はこの時、一大決心をしていた。
ずっと好きだったに気持ちを伝える。
がみたいと言っていた、あのもみの木の下で………
もみの木まで来ると、は目をキラキラさせて喜んだ。
「このもみの木………大輔くん覚えててくれたんだぁ!」
太輔「ずーと言ってたからね」
嬉しそうにもみの木を見つめる。
俺は、ポケットに入れたクリスマスプレゼントを握りしめた。
太輔「?」
「ん?」
太輔「話があるんだけど………」
「話?」
そう言うとは、もみの木から俺に視線を移した。
太輔「はもう気付いてるかもしれないけど………俺……」
「…………」
太輔「が好きなんだ。俺だけの物になって欲しい。」
は再びもみの木に視線を移した。
「私も…………好きだよ…………太輔くんの事」
そう言うと俺の方を向き、ニコッと笑った。
太輔「じゃあ、俺と付き合ってくれる?」
「うん」
俺はをギュッと抱き締めた。
太輔「ありがとう。絶対大切にするから」