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聖夜の約束(太輔)

第3章 新たな思い出


ー主人公視点ー


電話から聞こえる太輔の声。



さっきまで沢山のファンの子達を魅了していた声で、私の名前を呼ぶ。



なんだか太輔が遠くにいるようで、泣きそうになる。




涙が零れないように、もみの木を見上げた。




太輔『、毎年約束守れなくてごめんな』
『仕方ないよ。太輔と付き合うって決めた時から覚悟はしてたから、大丈夫だよ』




そう、忙しいあなたと付き合った時からわかってたこと。





太輔『あのさぁ』
『ん?』
太輔『あの指輪付けてくれてる?』
『うん、ちゃんと付けてるよ』




私は自分の指で光る指輪を見た。





『太輔は?』
太輔『俺もちゃんと付けてるよ』



知ってるよ………今日も付けてくれてたよね……





『本当に?』
太輔『ほんとだって。ちゃんと付けてるところ見せてあげるよ』




そう太輔が言うのと同時に、何かに包まれた。



そして私の目の前で光るお揃いの指輪。





太輔「ねっ、ちゃんと付けてるでしょ」
「太輔………」
太輔「待たせてごめんな」



わたしはただ首を横に振ることしかできなかった。











あの日の様に2人でもみの木を見上げた。





太輔「3年前のも良かったけど、今年のも綺麗だね」
「うん、そうだね」






2人で見たもみの木は、さっきまで1人でいた時よりも輝いて見えた。





「太輔、約束守ってくれてありがとう」
太輔「どういたしまして」




クスッと笑いあうと、太輔が優しく私の手を握った。





また思い出が1つ……………増えた。




ーendー

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