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鬼灯の冷徹 *短編集*

第10章 霊感少女*白澤*




____「貴方はなんですか?」

周りの人からしてみると、
この子はなんて変な質問をするのだろう
と思われるかもしれない。

だが、にはこのモノがなんなのか
まるで検討がつかなかった。

幽霊の類なのかまたは妖か

もしかしたら
私を油断させて魂を喰らうつもりかもしれない

そうじゃなかったのだとしたら
私に近づいた目的は?

思考がぐるぐると巡るが
に結論は出せなかった。

モノは驚いたような顔をしてから
それからすぐ笑顔に変わった。

「おっと。名前を言うのを忘れていたね」

「違う。貴方の名前を聞いているんじゃない」

少し、声を震わせながら
彼に問い詰める

「貴方が人間では無いことはわかってる」

モノの顔がさっきのようなヘラヘラした顔から真面目な顔に変わった。
答えづらそうにしているモノに
更に質問を問いかける

「なぜ私に近づいた?目的は?」

淡々と、今私が気になっていることを
単刀直入に尋ねる


「なぁんだ。バレちゃってたんだ」

コイツは、やばいかもしれない。
私は咄嗟に身構えた。

「そんなに身構えないでよ。取って喰らったりはしないからさ」

そういうとモノは大きな光を放つと
白くてフワフワした
空想上の生物へと変化した。





「僕は白澤。中国の神獣さ」
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