第8章 眠れぬ夜の特効薬*白澤*
「ん・・・・・」
なにか暖かい物が体に触れる
触れるというか、体全体が包まれているような・・・・
それに、すごく安心する香り・・・・・ハーブ?
まぁいいや・・・・・後、10分・・・・・
そこまで思考を巡らせてからハッと我に返る
今何時!?ていうか私、極楽満月にいたんじゃ・・・・
起き上がろうとするが、何かに阻まれて起き上がれない
え!なに!?なんなのこの状況!
しばらくモゾモゾと動き回る
すると、聞き覚えのある声が上からした。
「あれ・・・・・起きた?」
ふと上を向くと、ちょうど月明かりが
私と、声の主を照らした
「おはよう・・・ってもう夜か」
月明かりに照らされた彼はとても綺麗で
腐っても神獣なんだなとか
そんな悪態は出てこないで
ただただ彼の美しさに心を奪われた。
「はくたく・・・・さま?」
寝起きのせいか思考がうまく回らなかった私は
彼の名前を呼ぶことだけで精一杯だった