第2章 荼毘
そんなこんなでヒロアカで見たことある人に出会ってしまったお店を後にした私達。
荼毘さんはいつも通り(と言えるほど知らないけど)買い物袋を持ったままフラフラとどこかへ歩いて行ってしまうから、慌てて後を追いかけた。
次はどこへ行くんだろうかと思っていたら、何と路地裏を抜けてしまった。
え、いいの?という視線を向けたけど、荼毘さんは気づいているのか居ないのか、無視してどんどん進んでいく。
そして着いたのは洋服のお店。
でもどこをどう見ても女の子ものばかり。
私がトリップする前によく母親に連れてこられてたear〇hみたいな感じ。
服に気を使わなさすぎてね、流石に怒られて……って何だかもう懐かしい感じがする。
まだトリップしてきて1日経ってないのに。
どう考えても場違い過ぎる荼毘さんは気にした様子もなく店内に足を踏み入れて、服を物色し始めた。
そしてちょいちょいと手招きをする。
呼ばれて近くに行けば、手に取った服をどんどん私に合わせていって、数分後に数着押し付けて“来てこい”と一言。
これもしかしなくても私用ですか。