第2章 荼毘
「そ、そもそも!なんで私みたいなのを連れてきたんですか」
「暇だった」
即答!?
暇って
「変わり映えしねぇ日常に飽きた〜とかよくあんだろ。あれ」
荼毘さん曰く、こんな力の無さそうなやつなら拾っても害は無さそうだし、丁度よかったと。
……まじですか
そこで“いいからもう寝ろ”とのお叱りを受けて、渋々近くの壁に背を預けた。
荼毘さんとお近付きになれて嬉しいっちゃ嬉しかったけど……理由……
にしてもトリップしたって言うのに意外と飲み込むの早かったな
これ寝て起きたら戻ってましたとかあるのかな。
別に前の世界に特に未練なんて無いんだけどね
この世界でちゃんと生きていけるのかが不安で仕方ない。
初っ端から出会ったのがヴィラン様だし。