第2章 高級寮
「デリック!
着替えたか?!
だったら急ぐぞ!!」
クラトスが焦って部屋をでて、鍵を締めようとしていた
俺はバッチに気がいっていたせいで、あいまいな反応しかできなかった
「え・・あ、あぁ・・!」
誰もいない、静かな廊下を俺とクラトスは走っていく
「っはぁ、はぁ・・おい、クラトス!
どこの授業にむかってるんだ?」
息をきらしながら、俺はクラトスの後ろについて走りながら話した
「第四元素の炎の遠隔操作だ!
この授業に遅刻すれば、大変な目に遭うぞ!?」
「大変な目って?!」
「とにかく、急ぐしかない!」
走って息があらくなり、俺とクラトスはようやく目的地についた
ガラッ
「失礼しましたっ!
授業に遅れ」
バシャっ!!!
「・・・?!」
「え・・・?!」
教室の扉をクラトスが急いで開けると
大量の水がクラトスに浴びせられた
びしょびしょにぬれるクラトス
俺は何が起きたのかわからず、しばしの間沈黙してしまった
「あ、わりぃわりぃ。
てっきり〝化け物〟が教室に入ってきたのかと思ってな。」
「ハハハハハッ!」
「なに、あれー!」
「えー、かーわーいそぉ~」
クラトスを見て、大笑いする生徒たち
デ「あ・・お前ら・・この前の・・!?」
俺は見覚えがあった
クラトスと俺に廊下で最初にからんできた男子生徒
最終的にクラトスに幻覚を見せられて逃げていった・・あいつらだ。