第2章 高級寮
食事?
食事って・・まさか・・・
「知ってるわよ、クラトス、昨日吸血衝動に襲われたでしょ?」
「!」
「吸血衝動が発動すると、瞳が赤くなり、生き血をそそる。
実際に、そうなり、クラトスは貴方の血を飲んだ」
「待ってください、なぜそのことを?!」
「何故って、クラトスから聞いてるでしょ?
私がクラトスにかけた制御魔法の事。
あれはクラトスの暴走を防ぐだけではなく、クラトスと私の魔力をつなげる、魔力回路でもあるのよ」
クラトスとアンジェリカ先生の魔力をつなげる回路
そんなことが可能なのか、俺は疑った
魔法使いと魔法使いが魔力を繋ぐことなんて、聞いたことがなかったし、想像もつかないことだった
「詳しい話は、昼休みにでもしましょう?
医療室に来てくれれば、話してあげるから。」
微笑んで話すアンジェリカ先生に、俺は、静かにうなずいた
テストは無事に合格し、クラトスも終わった
俺たちの結界発表は・・・
合格、だった
俺は奇跡のようなことだ
エリートが集まる学校で、上級テストに合格するなんて・・・
クラトスのおかげか
あいつが俺に徹夜付で教えてくれたおかげだ
そして、昼休み、俺とクラトスはアンジェリカ先生がいる医療室に足を運んだ
俺はクラトスに〝先生に聞きたいことがある、だからついてきてほしい〟といった
普通、一人で聞きに行けばいいことを、クラトスが何も今言わずについてきてくれた
「ありがとうな、ついてきてくれて。」
俺は廊下で歩きながら、クラトスに言った
クラトスは、相変わらずのぶっきらぼうで答える
「俺も、あいつに聞きたいことがあった。
だから、ちょうどいいと思ったんだ。」
「聞きたいこと?」
俺とクラトスは話している間にも
すぐに医療室についた
厳重な扉
鉄格子に特別な木で形作られたネームプレートには
生きた蔓がまきつけられ、その蔓が
俺達を招いた
まるで、「待っていたぞ、入れ」と言いたそうにしていた
蔓は扉を空け、俺達が部屋に入ると
扉を閉めた