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エコール・マジック

第2章 高級寮









・・・・・・ねむい。







やばい、本気でこれはやばいぞ






まぶしいほどの朝陽が、俺とクラトスに照りつける







昨日の徹夜のせいで、俺もクラトスも目元が真っ黒だ






「・・・呪文、覚えれてよかったな。
これで成果が得られないなら・・・殴ってた。」




ストレートに酷いこというな、クラトスは。



呪文なんてすぐ覚えられるわけないだろ

こういうのは一ヶ月くらいかけて覚えるもんだ


徹夜で覚えれた俺を誉めてほしいくらいだ








「・・・っていうか、お前も寝不足になるんだな。」


俺はフッと浮かんだ言葉を口にした




「こんな言い方、悪いのかもしれないけど・・・
吸血鬼は夜行性だと聞いてたから、お前がそれなら、寝不足なんてないんだと思ってた・・・」




俺の話に、クラトスは黙り続け、眉間にシワを寄せて

不機嫌そうにした





「いや、悪かった!
話したくなかったよな」






「・・・治療魔法を、定期的に施しているからだ」



「治療魔法?」






治療魔法とは、その名もとおりの人体の傷を治す魔法のことだ




「俺の体を少しでも“魔法使いらしく”するための治療魔法を、定期的に施している。
だから、夜は寝る必要があるんだ。」




“魔法使いらしく”



この言葉に、どれほどクラトスはせがっているか

俺にはわかった




普通に寝て 普通に起きる

普通に魔法を使い 普通に笑って生きていける




そんな生活に、こいつは戻りたいんだ



けど、完全には戻れない






こいつは吸血鬼になってしまっているから・・・








「治療魔法って、具体的にはどんなのなんだ?」


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