第3章 烏との再会
会話は続く
田中「つーか、そっちにも美人なマネージャーいるじゃねぇか」
私の話だ
山本「あー、シロ先輩な
あの人は黒尾さんの、うちの主将の彼女なんだ」
田中「まじかよ、すげーな」
何がすごいか分からないけど面白い場面は見れたし
私はその場を後にして研磨の所へ行く
《研磨ー!手伝うよー》
研磨「ありがと⋯けど、俺は大丈夫だからクロの所に行ってあげて」
研磨は逃げるようにその場を離れた
原因はさっきからずっと研磨のことを見てる烏野のセッター君のせいだろう
(圧、すごいなー)
そんなふうに思っていると、烏野のセッター君が私のところへ来て声をかける
研磨のことでも聞きたいのかなと思っていると意外な言葉が飛んできた
「俺、影山飛雄って言います
名前聞いてもいいですか?」
《何で私?》
咄嗟にそんな言葉が出た
影山「綺麗な人だなと思ったんで」
嘘のない言葉だとすぐに分かった
だからか、私はつい答えてしまったのだ
《白石羽多だよ》
いつもだったら親しくない人には教えない
その様子をクロに見られていたことに私は気づかなかった
影山君が嬉しそうに言う
影山「ありがとうございます
羽多さん⋯⋯また会えるの楽しみにしてます」
そう言って影山君は片付けに戻って行った