第3章 烏との再会
何度も何度も返すだけで精一杯の10番君
(始めてするプレイなんだから上手くいかないのは当たり前)
そんな事を思っている時だった
バシッッッ!!
超インナースパイク
アウトでこそあったが成長だ
しかし、やっぱり上手くいくのはたまにだった
どっちのチームもレシーブ組がいい仕事をしている
山本は自分のドシャっとされたスパイクを自分で取り返した
芝山「猛虎さんいつにも増して気合い入ってますね」
《烏野に似たようなやついるからじゃない?》
何気なく私は言う
監督「それとも犬岡とあの10番の攻防に感化されたかな」
それもありそうだ
試合は17対13
音駒も烏野もどちらも攻撃、守備を緩めることはない
監督「ギリギリの戦いの中で互いに影響し合い
時に実力以上の力を引き出す
まさに好敵手か」
《そうですね。皆、楽しそうです》
クスっと笑ってしまう
犬岡が後衛に下がるとクロが前衛にあがる
烏野はあの早い速攻を使ってきた
(クロ相手なら懸命な判断って感じかな)
福永のバックアタックからのクロのAクイック
続けて1人時間差
顔のニヤけが止まらない
(やっぱりクロ、かっこいいなー♡)
自分でもバカだなって思うが好きの気持ちは止められないのだ
20対15
先に20点台に乗ったのは音駒だった