第3章 烏との再会
監督「超人みたいなエースがいなくても
地道に丁寧に1点1点を積み重ねていけば⋯⋯」
24対22
セットポイント
ここで烏野10番君の攻撃
を、止めたのは犬岡だった
25対22
ピーーーーーーっ!!
1セット目終了
続けて2セット目が始まる
犬岡は烏野10番君の動きに慣れ、何度も止めている
3対1
(こんなに止められるとさすがに心が折れるんじゃない?)
監督「気力を挫く人の壁
打てば打っただけ心は折れて⋯⋯」
そう思っていたが烏野10番君は笑った
《⋯⋯笑ってる》
7対5
烏野10番君にボールがあがる
彼は目を開けていた
烏野がタイムアウト
《10番君は変化を求めたんでしょうね》
監督「だろうな
とても面白い」
私は皆に飲み物を渡す
試合に戻る
10番君は上手くスパイクを決められない
(今までは本当に何も考えないで打ってたんだろうね)
10対5
烏野2度目のタイムアウト
《何か掴めるといいね、10番君》
『何?烏野10番のこと応援してんの?』
《そんな訳ないでしょ
私は音駒、引いてはクロ一筋なんだから》
そうかよ、と笑うクロ
《ただ、コートに立っていたいって気持ちは分かるからさ⋯》
クロは何も言わず頭を撫でた