第3章 烏との再会
『おはよ』
《おはよー⋯》
翌朝、クロが私を部屋に迎えに来てくれる
『ちゃんと起きれてんじゃねーか
偉いぞー』
頭をポンポンとされる
好きな人からこんなことされてときめかない女子はいないだろう
そんなこんなで支度を終え、宮城に来た本来の目的の相手に会いに行く
到着したのは烏野総合運動公園屋内球技場
両校、整列。
初めて対面する烏野高校
私はクロと並んで入っていく
後ろでは賑やかなやり取りが交わされている
《何か面白そうな子たちたくさんいるね》
『そうだな
似たようなやつもいるみたいだしな』
山本と烏野の坊主の子のことを言っているのだろう
《昨日の賭けは山本の負けだね(笑》
『興味ねぇよ』
《てか、すごくきれいなマネじゃなかった?!
友達になれるかな?》
『お前ならなれるんじゃねーの
それに烏野のマネよりお前の方がきれいだろ』
ほっぺをムニっとされる
こういう所が沼なのだ
クロにきれいって思ってもらえるのが何よりも嬉しい
《⋯⋯⋯ありがと(ボソッ》
『ふっ』
私とクロは何とも言えない雰囲気で入っていった