第3章 烏との再会
クロとの打ち合わせも終わり部屋に送ってもらう
私は女子1人だけなので一人部屋を使わせてもらっている
《私も向こうでクロと寝たい》
無理だと分かっていて駄々をこねてみる
『ダメでしょー
あんな男ばっかの場所で寝かせられるわけないでしょうが』
《だって、クロと一緒にいたいんだよー
じゃあクロがこっち来て⋯?》
クロの服の袖を握って言う
それを見たクロは手で口を抑える
『それ分かっててやってんのー?』
《⋯何が⋯?》
はぁーっと大きなため息をつくクロ
『やっぱり無自覚ってこえー
シロにその気がなくても、俺が我慢できなくてオオカミになるかもしれないでしょうが
俺はシロを大事にしたいんだよ
分かってくれ、お嬢さん』
ぐしゃぐしゃ
頭を思い切り撫でられる
『帰ったら嫌というほどそばに居てやるから
今は一緒に我慢しようぜ
おやすみ』
おでこにキスを落としてクロは去っていった
《⋯⋯約束だからね》
1人で呟き自分の部屋へ戻った