【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第4章 Posso vedere -見える-
「あいつらが近くにいたら…?あの場所で…父さんと母さんの代わりをさせられる…!もうあんな場所に戻りたくない!!!」
恐怖で足がすくむ。
全身から力が抜けていくように立っていられない…。
「誰か、助けて…っ」
その瞬間、急に体があったかくなる。
初流乃が…私を支えるようにして抱きしめてる。
「僕もブチャラティもいる。姉さんを怖い目には遭わせない…!大丈夫だから…」
「初流乃…っ、初流乃ーー…」
私は初流乃にすがりつくように服を掴んで嗚咽を漏らす。
「大丈夫。戻ることなんてないから、リゼ」
そう言って背中をさすってくれる初流乃に、私はただ泣きながら頷いた。
「一体何の話だ…?何でリゼはこんなに怯えてるんだ?」
「話せば長くなります。…リゼ、ブチャラティに話しても?」
私は初流乃の腕の中で首を縦にゆっくり振った。
「ここからだと彼女の家が一番近い。そこで話しましょう」
「あぁ…。わかった」
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