【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第4章 Posso vedere -見える-
少し…落ち着いた。
私はブローノの方にようやく顔を向けることができた。
「ごめんなさい…っ、ブローノ…」
それでも、溢れ出す涙が止められない。
声がどうしても震えてしまう。
「いいんだ。気にするな、リゼ…」
いつもの優しい声音に安堵する。
でも、その優しさが胸をぎゅっと締め付ける。
「急に逃げ出してっ…ごめんなさい…ごめんなさい…」
「謝るな。何とも思ってない。…大丈夫か?」
私は頷きながらまた初流乃の肩に顔を埋める。
さっきからもう涙が止まらない。
「もう泣くんじゃなあない。オレがそばにいる…」
初流乃より大きな手…ブローノが私の頭をそっと撫でるのがわかった。
「…ブチャラティ」
初流乃がそう呟くと、抱きしめていた私の体をそっとブローノに預ける。
ブローノはそのまま泣いている私を、壊れ物を扱うかのようにそおっと抱きしめる。
「オレの言葉で、ここまで不安な思いにさせてすまない…。何があっても君を守る。約束する。話を聞かせてくれ。一度君の家に帰ろう」
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