【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第4章 Posso vedere -見える-
「初流乃ッッ!!!」
泣き叫びながら初流乃に抗う。
でも…初流乃の力に抗えない。
初流乃…こんなに力強かったっけ…?
抵抗をやめて腕を下ろす。
捕まった…。
おしまいだ…。
どうしよう。
逃げなきゃいけないのに…っ。
ボロボロと溢れる涙が止められない。
「よくやった、ジョルノ…」
その声が聞こえると、初流乃は私の手を離さないまま私を自分の後ろにやった。
「…姉さんに、何したんですか?」
初流乃の聞いたことないくらい低い声。
その視線の先を見てみると、肩で息をしながら初流乃の目に少し動揺してるブローノ。
「リゼは…スタンド使いなのか?」
それを聞くや否や、初流乃はハッとした顔をして私の方に振り返る。
そう…。
そのスタンドのこと、口に出してしまったの…。
私は初流乃の背中に額を押し付ける。
泣きながら不安で押しつぶされそうになる心を必死で保つ。
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