【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第4章 Posso vedere -見える-
私のこの能力のことが奴らにバレたらーー…
私がアレを覚えていることが知られたらーー…
私はどうなる?
また暗闇しかないあの場所で…血と薬品のにおいが充満するあの場所でーー…
呼吸が苦しくなる。
一気に恐怖が襲ってくる。
「そんなの嫌…っ。どうして…」
逃げなきゃ。
全力で。
逃げなきゃ!!
私はダッと席を立って全力で走り出す。
「リゼ!!!」
ブローノが叫んで追いかけてくるのがわかる。
でも…振り返れない。
あの場所に戻りたくない!
怖くて恐ろしくて…あんまり覚えてないけど、でも…とっても怖い。
奴らに捕まるなんて絶対嫌!
私はここにいたい…!
逃げなきゃ。
逃げなきゃ。
逃げなきゃーー…
一心不乱に走っていると、建物の間の裏道に昇り階段が見える。
私はそこを無我夢中で駆け上る。
すると、後ろからまた叫び声がしてきた。
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