【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第3章 appuntamento -デート-
…ちょっと待って。
本気で言ってる???
天然かと思わずクスッと吹き出してしまった。
「リゼ?」
「ふふっ。ごめんなさい。あなた、意外と鈍いのね」
「なッ…!オレはマジに君のことが心配でーー…」
「うん!ありがとう、ブローノ」
「あ、あぁ…。いや、いいんだ」
ブローノに笑いかけると、彼は言い返す言葉が見つからないといった顔で小さくそう呟いた。
「じゃあ、歩いて帰りましょ」
私は混乱してる彼の手を引っ張って歩道の方を行く。
「も、もちろんだが…オレが鈍いっていうその理由を聞かせてくれないか?」
「それは…歩きながら考えてみて?」
なんだか楽しくなってきた私に、彼は仕方なさそうに笑った。
私たちは行きと同じように手を繋ぎ、海岸沿いを歩く。
ブローノを見上げると、彼は顎に手を当てて下を向きながら真剣な顔をしてる。
「考えてるの?」
「まぁな」
「ふふっ。じゃあ、答えが出るまで待つわ」
彼がこんなに真面目に考えるとは思わなかった。
やっぱり、恋愛には疎いのかも。
でも、真剣に考えるその横顔に私は嬉しくなる。
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