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【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】

第3章 appuntamento -デート-





…やっぱり、あの花火を見ている瞬間から時間なんて止まってれば良かったのに。

でも、そんなことできない。

腕時計の針が刻一刻と別れの時間へと進む。


「あの…もう一つ、私のわがまま聞いてくれますか?」


もう少しで大きな横断歩道。

そこを渡れば駅まですぐ。


「あぁ。どうした?」


ブローノが少し心配そうに私の顔を見る。

悲しい顔、しちゃってたかな…。


「…歩いて…帰りたい」


ほんの少しでもあなた一緒にいたくて…。

私は小さくそう言う。


「そう、だな…」


ブローノはちょっと考えてから私の手を取り、横断歩道を渡る寸前で人波から外れる。

そして、歩道の方に出たところでブローノが私の両手を握る。


「電車だと行きのような満員で、また君の小さい体が押し潰されるのは嫌だろう」

「…え?」


そっち?と思って聞き返す。

でも、彼の表情は心なしか申し訳ないってうつむき気味。

顔色を伺うような目で私を見てる。


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