【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第3章 appuntamento -デート-
ふと、気付く。
いつの間にか、またブローノと手を繋いでいたこと。
ブローノの方を見上げると、彼の瞳が色とりどりの花火を写してる。
あまりに綺麗で吸い込まれそうで…ずっと彼を見ていたくなってしまうから、また夜空を見上げた。
「あっ!ハート!」
赤いハートの花火が打ち上がり、私は目を瞑りぎゅっと胸元の服を掴んだ。
どうか…彼が私のことを好きでいてくれますようにーー…
流れ星に願うように祈る。
再び目を開け、咲き誇る花火を眺める。
…さっき、彼は次も一緒に見ようって言ってくれた。
でも、私はわがままだから…来年の次もその次もずっとあなたと見たいと思う。
このまま時が止まってくれたらいいのに。
彼の隣でずっと…この景色を見ていられたらどんなに幸せでしょうか。
こんなに人を好きになったのは初めてで、花火を記憶に焼き付けたいのに、気になるのは繋いでるこの手と隣にいるあなたのこと。
腕時計を見ると、もうすぐ終了予定時刻。
バンバンと小刻みに連続して咲き乱れる。
そして最後に一発、一際大きく花開き、その花びらが星屑になって消えた。
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