第1章 incontro -出会い-

｢お、お待たせしました｣


2人の前に料理を置く。

すると、ジョルノが不思議そうに首をかしげる。


｢いつもの2つって頼んだけど…彼のこれ、僕のと同じではないですよ｣


ジョルノは連れのかっこいい人のスパゲティを指差す。


無理はない。

だって、ジョルノのスパゲティとは違うもの。


｢あ、あのね、ジョルノがさっきカラスミじゃあなくて良いのかって聞いてたから…そっちの方が好きなのかなって思って持って来たの｣


これでさっき睨まれちゃった件はチャラにしてくれるかな？

どうしよう、嫌われてたら…！


私はジョルノとも目を合わせられず、ちょっともじもじしながら目を泳がせる。

すると、その人がゆっくりと口を開いた。


｢そうか…。ありがとう、リゼ・ロマーノ｣


ハッとして彼の方を見ると、その人は微笑みながら私を見つめていた。


｢い、いえ！失礼します！｣


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