第1章 incontro -出会い-

私はお盆にお冷を乗せ、2人の座る窓際の席に行く。

緊張で手が震える。

お盆の上でお冷の水面がブルブルと揺れて溢れそうになりながらテーブルに置く。


｢あの、ご注文承ります…｣


どうしよう。

この人、ジョルノが連れて来た人…とってもとってもかっこいい…。

心臓も息も止まりそう…。


｢いつもの。トマト多め。あなたは？｣

｢…同じでいい｣

｢いつものってトマトソースのスパゲティですよ？カラスミじゃなくていいんですか？｣

｢あぁ｣


ジョルノが怪訝そうに首をかしげる。

この人、カラスミ好きなんだ…。


っていうか、このかっこいい人にすっごい見つめられてる。

ダメだ、直視できない！

もしかして…私がさっき見つめ過ぎちゃったから、睨まれてるのかな？

初対面で嫌われた！？


｢か、かしこまりました。すぐお持ちします｣


一抹の不安を覚えながらも、私はマスターに注文を伝える。

ジョルノたちの他にお客さんもいないから、マスターと2人ですぐに調理に取りかかり、あっと言う間に出来上がった。

そして、いざ淹れ立てコーヒーとスパゲティを2つお盆に乗せて運びに行く。


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