【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第3章 appuntamento -デート-
「私は…あなたと歩けるだけで、天国にいる気分よ。さっきからなんだかふわふわしてるの…」
私がそう言って笑うと、ブローノはふっと小さく笑った。
「そうだな…。君といると、この街も天国のように感じるよ。君と同じだな」
同じ…。
同じところなんてないと思ってた。
彼は街の人気者で信頼されてるヒーローのような人。
お店に来てくれてお話できるだけでいいと思ってた。
私はただ遠目から見て、たまにそばにいられたら良いと…勝手に距離を感じてた。
でも…あなたは私と同じ目線で話してくれる。
あなたと私は同じ場所にいて同じ方向へ進んでる。
あなたは私に手を差し伸べて、きっと同じところまで連れてきてくれたのね…。
…それなら、どこまでもついていきたくなる…。
あなたの背中を追って、たまに振り返ってくれたなら…それだけで幸せに思う。
「オレのわがままでこの駅まで結構歩かせてしまったが、大丈夫か?」
「ううん、わがままなんて…。大丈夫です。楽しかったわ」
ふぅ。
やっとと言うかあっという間と言うか…駅に着いた。
_