【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第3章 appuntamento -デート-
その瞬間、うちの呼び鈴のブザー音が鳴る。
ビクゥ!と勢いよく立ち上がる。
き、来た!
心臓がバクバクしてるから落ち着こうと一度大きく深呼吸する。
「…ふぅ。よし!」
そばに置いて用意していたカバンを持ってドアへ向かう。
ガチャリと鍵を開け、扉を開ける。
「リゼ、迎えに来た」
「ありがとう。待っていました」
いつもの彼の、私の大好きな笑顔があった。
「それじゃあ、行こうか」
ブチャラティさんが不意に私に手を差し出すものだから、思わず彼を見上げた。
「デートだからな」
彼がはにかんでそう言うから、私は愛しくて迷わずその手を取った。
手を取ると、ブチャラティさんは私を連れて駅の方に歩いて行く。
うぅ…。
手が震える。
変な汗かきそう…。
「緊張、してるのか?」
「え!?ど、どうしてわかったの?」
「落ち着きがない。手を触ってるから震えてるのもわかる」
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