【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第2章 clienti abituali -常連客-
「昔からクレイジーというか…その、強いのか?」
ブチャラティさんがジョルノに恐る恐る尋ねる。
「えぇ。リゼは怒るとあんなゴリラになるんです」
「ちょっと!ゴリラって何よ」
私はムスッとしながらカウンターの後ろからタオルを取り出し、2人に渡す。
「僕がいじめられてると、彼女がよく守ってくれたんです。小さい頃から男女関係なく、上級生だろうがそれこそ大人だろうが…。でも、リゼも女の子ですしやらなきゃやられるっていう時が多々あったんですよ」
うんうん、あったあった。
あの時の初流乃は本当にちっちゃくて、いつも何か怯えてるようでどこか無気力な感じだった。
それが弱々しいと感じられて、日本人の血がちょっと濃いからって「国に帰れ」と蔑視したり、キョロキョロしてるのが弱そうだといじめたりする奴らがいた。
私はそれが許せなかった。
外見なんて大したことないし、私には黒髪で翡翠のような瞳が幸せを呼ぶ黒猫のようで、とてもかわいらしく見えた。
_