【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第2章 clienti abituali -常連客-
かと思うと、2人組は示しを合わせたかのようににんまりと笑う。
そして、2人は置いてあったお冷を乱暴に掴み、座ったままそれぞれブチャラティさんとジョルノに頭から水をかけた。
「ケケケ…」
「んま、せいぜい頭冷やすんだな、ボンクラども」
筋肉質の男がそう捨て台詞を吐く。
隣にいるブチャラティさんがブルブルと震えながら大きく息を吸った。
「それが!!てめぇらの答えなーー…」
そんな中、私は自分の中でプツンと切れた音が鳴った。
ボゴッッ!!!
「Stronzo…」
鈍い音と共に痩せ型の男が壁の方に吹き飛ぶ。
「う…ぐあ…」
痩せ型の男は顔面血みどろ。
鼻と歯折れた?
鼻血と口からの出血が止まらない。
同時に右の拳が鈍く痛む。
殴ったのはブチャラティさんでもジョルノでもなくーー…
私。
「チッ!」
屈強な男は相棒が吹っ飛んだ事にしばらく頭が追いついていなかったようで、ようやく私の方に拳を向けてきた。
「このアマァアアアアアア!!!」
座ったままの変な体勢から打ってきても当たらない。
私は顔を避けただけでかわすと、そのまま足で男の座る椅子の脚を蹴り飛ばした。
_