【ジョジョ第5部】Destino!【ブチャラティ】
第2章 clienti abituali -常連客-
気持ち悪い2人組は私を挟むように座る。
「こっち向いてもっと顔見せてくんな。それにしても良〜い体してんな、おねーちゃん」
痩せ型の方の手が私の腰に触れる。
「ひっ…」
思わず小さく声を漏らす。
ど、どうしよう。
マスターもいないし、ここにはブチャラティさんと私しかーー…
「ちょっと」
ふと声がしてそっちに振り向く。
「初流乃!?」
初流乃が私に触れている男の手を掴んで引き離す。
「たまたま通りかかってみれば…。僕の姉さんに何してるんです?やめてください」
初流乃…すっごい怒ってる。
「なんだなんだ?このガキ」
ひょろひょろの男が甲高い声で喚く。
「『やめろ』って言ったんです。二度も言わせないでくださいよ」
「初流乃…」
「姉さんには指一本触れさせない」
痩せた方とジョルノが睨み合っていると、ブチャラティさんがゆっくりと屈強な男に近付いていく。
「この店内で揉め事を起こしたくはない。今すぐ店から出て行くなら今回は許してやる。決めろ。出て行くかぶちのめされるかをな」
「ハッ!許す?ガハハハハハハ!!」
店中に響き渡るような大声で、大口を開けて笑う。
_