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嫉妬は最大の愛情表現

第2章 2


「川島の指と舌で……ちゃんと……触って欲しい。もっと、ちゃんと……可愛がって……」

熱にうかされたような自分の声が遠くから聞こえた。

「お願、ぃ……お願い、川島」

川島の目の奥で、なにかが切れた。

聞こえなかったのかと思い、もう一度口を開きかけたお嬢様の唇を川島が塞いだ。

両腕をベッドに押さえつけ、はりつけにしたまま深く口づける。

「ッお嬢様……お嬢、様……!」

湿った音を立てながら、うわごとみたいに繰りかえしている。

また、いつもの川島に戻った気がして少しホッとしながら、お嬢様は川島の髪に手を入れて頭を撫でた。

キスが気持ちいい。髪が気持ちいい。
川島のすべてが気持ちよかった。

唇が離れた瞬間を見計らってもう一度尋ねてみる。

「ねえ。さっきも聞いたけど、なんで今日はこんなに意地悪なの」

「……意地悪?意地悪はどっちですか」

深く舌を絡ませながら川島がずっと避けていた場所に触れてくる。

「んんッ……っ……ン!」

口を塞がれたまま散々焦らされたところを刺激され、身体が快感に跳ねる。

川島が、お嬢様の喘ぐ声を奪い取るようにキスをする。

唇を離すといった。

「オレが今日一日どんな気持ちでいたか……どんな気持ちで、お嬢様の帰りを待っていたかなんて――」

指の愛撫が終わると今度は舌を使いはじめた。

「っ……考えも、しなかったんでしょう……お嬢様は」

途切れた低い声に、お嬢様の高く澄んだ喘ぎ声がかぶさる。

川島の言った意味がわからず、気持ちよすぎてなにも答えられない。川島も、それ以上なにもいわない。

なにか他にもいいたいことがあるのに、無理して言葉を飲み込んでいるように見えた。

次の段階にいっても、まだ時間をかける川島にお嬢様は目で訴えた。

けれど川島は、それをゆるさない。

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