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再開した時には組織の一員でした

第1章 file.1 前編


「せっかくパーティーだからって意気込んだのに、なんでジンとウォッカと地下で待機なの?
私もパーティー行きたかったー。」

ジンの座席を後ろから太鼓のようにドンドン叩きながら八つ当たりするも、特別ジンからのお咎めはなく、しかしいい加減鬱陶しくなったジンが背中越しにロゼの腕をパシッと掴んだ。
本来ならば射殺でもされてるであろう行動ではあるが、ジンはなんやかんやロゼがお気に入りの為、なんとも思っちゃいない。
と、言うのもロゼは組織の中では言伝ての任務を担っている。
なんかのトラブルで連絡出来なかったり、都合悪い時に直にその人に伝言する役目だ。
見た目がまだ高校生な為にある程度、他に怪しまれずに潜入は意図も容易い。

「うるせぇな...つか、パーティーって言っても今日は偲ぶ会なんだ。
んな、きらびやかな眩しいパーティーじゃねぇよ、残念だったな、ロゼ?」

きゃいきゃい楽しいようなパーティーじゃねぇよ。と、ジンは掴んだ手をパッと離し、シガーライターでタバコに火を着け始めた。

「そんな事は知ってるわよー!
でも結局これも、ピスコが失敗しなきゃ私の仕事なんてないんでしょ?」

いや、失敗したとしてもベル姉がフォローでいる訳だから早々失敗なんて考えらんないけど。
私なんて保険にすらならないじゃないの。
はぁ、とひとつため息を着いてからガチャリと後部座席から外へ出る。


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