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再開した時には組織の一員でした

第1章 file.1 前編


「どこ行くんだ?」

「空気を吸うだけ。
私が、タバコ嫌いなのわかるでしょ?」

ジンは好きだけど、煙草は嫌いー、とジンが吸い終わるまでの間車の外に出て運転席側に体を預けた。
さすがに冬の駐車場は冷えたが、ホテルの駐車場故、言うほど冷えてもなく、そこまで我慢出来ない訳でもないので少しの間だけ煙草の煙から避難する。

「所で、てめぇらはすぐあっちに戻んのか?」

「そうなんじゃないの?それはベル姉が決める事だけど、あっちでの仕事もあるしね。」

すぐにジンとウォッカとはバイバイかな?なんて笑って見せた。

「あ...てゆーか、ジンはどうしてここにいるの?
ベル姉の送迎なら別にここにいなくてもいいのに。」

まぁ、私はもしもの時の保険だからこのホテル自体を離れられないけども。
時間潰しにはなるからいいんだけどさ。

「俺は...別な用があるんだよ。」

「?」

灰皿にグリグリと煙草を押し付け、ジンはニヤリとその不敵な笑みを見せ、ロゼは何かを察して鼻で笑った。
チラリと奥にいるウォッカを見ても、サングラスで表情はわからないけど、口元のわずかな笑みで大体何が言いたいのかは察しが着いた。
と、その瞬間、僅かながらに大きな音と悲鳴が静かな駐車場まで届いた。

「始まったね...」
















殺人劇が。



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