第3章 case 1
「んっ…、や、止めろや!マジで盛ってんじゃねえっ!今から母親来るんだろうが?!止めろって!!」
雅紀「ごめんごめんごめん!すぐ!直ぐ終わらせるから!いいでしょ、ね?ね?ね?」
直ぐとか…そういう問題じゃねえし!
大体、俺、男だし。
まーくんの胸を押すけど、全く退かすことができない。
駄目だ。
力じゃ敵わない。
そんじゃ言って駄目なら…、、
雅「い、いってーっ!!!」
まーくんの股間を思いっきり蹴り上げた。
体に訴えかける。
これが一番手っ取り早いな。
てか、俺がした事とは言え…痛そ。
股間を抑えながら、ベッドに蹲るまーくん。
ちょっと強く蹴りすぎたか?
「わりぃ…」
雅「うぅ~~~…。痛いぃ…」
目に涙を浮かべながら、こちらを見てくる。
「だ~か~ら~、悪かったってば!」
まーくんは、唸りながらパタンっとベッドに横たわった。
雅「…いや、僕のほうこそ、ごめん。なんか、カズにキスされて、ワケわかんなくなっちゃった…」
「………」
ガバッと体を起こして、正座をして謝ってきた。
ぶふっ。ワンコがク~ンって言ってるぞ?
俺より、デカイ図体してさ。
何?その可愛さ。
……ん?可愛い?あれ?あれ?あれ?
何でだ?
雅「……カズ…許して?」
ズッキューン!
〜って、待て待て待て!!
漫画みたいな音が聞こえてきたぞ?
俺もまーくんに?
……まさか、まーくんのこと、好き………なのか?
雅「カズ?」
まーくんの顔が、すぐ近くにあった。
「ち、近いよ!馬鹿っ!」
まーくんの肩をドンッと押した。