第3章 case 1
雅紀「カズとシタいシタいシタいーーー!」
まーくんは、俺の肩を掴んで身体を前後に揺らしてきた。
やあーめえーろおー…。
俺は三半規管弱いんだー…。
「うう…、っ…」
揺さぶられ、直ぐにやって来た吐気と戦いながら、必死にまーくんに腕時計を見せつける。
すると、わかりやすくシュンとなって、ベッドから降りていった。
めっちゃ落ち込んでるな…。
悪いことしたかなぁ…。
そんなこんなで…
今日から俺は、こんなエロ天然ワンコと付き合うことになりました。
結局、まーくんの母親は本人たちが好き同士なら、相手が男だろうと構わないってさ。
なんか、まーくんの母親らしいなって、思ったよ。
「これから、よろしくな。まーくん」
右頬にキスしてやったら、「こっちも♡」と唇にブチューッとキスしてきた。
雅紀「えっちはダメでも、ちゅうは良いっしょ?ね、ね、ね?」
まーくんは、へったくそなウインクをしてから俺の肩を抱き寄せ、満面の笑みを浮かべた。
こーいーつーはー………っ!
くそう。
悪いことしたなーとか、思って損した!
こいつは、ちょーっと隙を見せるとこれだ…。
流されないようにしないとだな!
「あんまり調子に乗ると…チュウも禁止にするぞ?」
ギロリと睨みつけた。
雅紀「ええっ!?そ、それは、嫌だ!せ、せめて、ちゅうは?ちゅうはさせてよ!ね?ね?ね?」
必死に懇願してくるまーくん。
はぁ…。
前途多難だな、これは…。