第3章 case 1
「……ふぅ。ま、だいたい、こんなもんかな?あ、そうだ。どこまで、いってることにする?」
雅紀「どこまで?って、…あぁ、温泉とか?プールとか?」
「……それ、マジで言ってる?それとも天然?」
雅紀「え?じゃあ、海とか?」
おいおい、目、見開き過ぎて飛び出そうだよ。
何で全部水関連なんだよ?
はああ…。どうやら、天然らしい。
「単刀直入にセックスしてるのか?ってこと。まあ、婚約してるんなら、ヤッてるわな、セックスくらい」
まーくん、顔から湯気でてね?
雅紀「そ、そ、そ、そうだ、ねー?し、し、してるかもね?」
「おいおい~!そんな調子で大丈夫かぁ?」
耳まで真っ赤。
いい年した男がこれくらいで動揺すんなっての。
お前は中2かよ?
んー、ちょっと、からかっちゃおっかなあ〜♪
「チュッ」
雅紀「にょっっ!!!」
おいおいおいー。
何だよお?たかがキスだろお?
そんなに顔真っ赤にして、口を両手で抑えちゃってさー。
「何だよ?キスくらいで。まーくんさー、今時小学生でもしてるよ?彼女居たんだろ?これ以上のことだってしてるだろうがよ?」
雅紀「う、…そうだけど~……なんか、カズ…」
「何だよ?」
雅紀「………」
「何だよ?言えよ?」
俯いて、モゴモゴ何か言っている。
「言いたいことは、言えよっ!」
バッと顔を上げて、真っ直ぐに俺の目を見つめてきた。
雅紀「お、俺…」