第4章 日常
俺とじゃれてても、チラチラと翔くんを気にしているニノ。
可愛いなーと思ってたんだけど、ニノが何だか少ししょんぼりした気がして。
「どうしたの?」
「何が?」
「なんか元気ない?」
「そんなことないけど」
聞いてみてもとぼけて教えてくれない。
ニノの視線の先には何やら話してる翔くんと潤。
内容は聞こえないけど真面目な顔してる。
「翔くんと潤がどうかしたの?」
「······2人並ぶとすごく絵になるなって思っただけ」
具体的に聞いてみたら、諦めたのか小さな声で答えてくれた。
確かに2人ともイケメンだから並ぶと迫力あるけど。
「俺じゃああはなれないなって···」
ちょっと拗ねたような声。
ああ、潤が羨ましくなっちゃったのかな。
ニノと潤じゃタイプが全然違うもんね。
でもニノだって翔くんと並ぶ姿は絵になるよ。
お似合いのカップルに見えてるよ。
「内部組の生田くんとかさ、翔ちゃんと仲良いでしょ?口喧嘩したりさ、ふざけあったり。翔ちゃん俺にはそんなことしないじゃん」
珍しくニノが自分の気持ちを吐き出してる。
「そりゃ付き合いの長さが全然違うから、そんなの当たり前なんだけどさ···羨ましいって思っちゃうんだもん」
拗ねた顔して素直に気持ちを晒け出すニノが可愛い。
「ヤキモチ妬いてんのか。可愛いなぁ」
思わず抱き締めて頭をグリグリ撫でたら、ますますニノが拗ねて口を尖らせた。
「ふふっ、ニノはまだ友だちになったばっかじゃん。これからいくらでも仲良くなっていけるでしょ」
今でも十分すぎるくらい仲良いと思うけど。
「なれるかな···」
「なれるよ」
“友だち”としてじゃないかもだけどね。
もっともっと仲良くなれるよ。
「なれたらいいな」
俺の腕の中、ピンクのほっぺでちっちゃく呟くニノはやっぱりとっても可愛かった。