第22章 カラオケ
ーOsideー
「いやー、人って本当に目がハートになるんだなって、ニノ見てると思うよね」
雅紀が面白そうにニノを観察している。
「あははっ、ニノってば今日もまた完全に恋する乙女の顔になってるね。本当に可愛いよねぇ」
ニノは翔くんに夢中で。
他は何も見えてないし、聞こえてなさそうだ。
「翔のやつ涼しい顔して歌ってるけど、あれかなり練習してきたと思うぜ」
潤もニヤニヤ面白そうに2人を見ていて
「コソ練?」
「そうそう」
「家で必死に練習してるの想像するとちょっと面白いね」
「ニノに褒められたかったんだろ」
雅紀とコソコソ笑ってる。
「それが本当なら目標達成出来たね」
歌い終わった翔くんをニノが褒めちぎって。
ニノにカッコイイって言われた翔くんはデレデレになってる。
雅紀が歌い始めたら、今度は2人で頭を寄せ合いながら次の曲を選び始めた。
ひそひそと何か喋ってはクスクス笑い合って、完全に2人の世界だ。
「ああなるって分かり切ってるんだから、最初から2人で来りゃいいのにな」
「まぁねぇ。でもみんなと一緒がいいって言ってくれるの嬉しいじゃん。見てて可愛いしさ、俺は楽しいよ」
潤は呆れてるみたいな態度取るけど、俺はあの2人を見てるとすごい幸せな気持ちになるけどな。
それに5人でこうやって過ごす時間が大好きなんだ。
潤だって口ではなんやかんや言うけど、きっと同じ気持ちだと思うのにな。
今だってニノたちを親みたいな優しい目で見てるじゃん。
素直じゃないよねぇ。