第19章 勘違い
-Nside-
なんだかやたら眩しい。
……もう朝?
カーテン閉め忘れたかな?
少しずつ意識が浮上してきて、ぼんやりと目を開けた。
でもそこは見慣れた自分の部屋ではなくて。
……あれ?
ここどこだっけ?
頭がボーッとしてて、自分がどこにいるのか一瞬分からなかった。
パチパチ瞬きして視界がクリアになったら思い出した。
ああ、学校の中庭だ。
日向ぼっこしてるうちに気持ち良くて寝ちゃったんだな。
まだ眠たいけど、今何時だろ?
午後も授業あるからもう起きなきゃかな…
とりあえず起き上がろうとモゾモゾ動いたら
「カズ?起きた?」
ものすごく近くから翔ちゃんの声がして。
びっくりして、体を起こしかけた変な体勢で固まってしまった。
何これ!?夢!?
なんで翔ちゃんがここにいるの!?
もしかして俺まだ寝てるのかな…
夢なら翔ちゃんが出てきてくれて嬉しいけど。
なんて、現実逃避しようとしたけど、確認するのが怖くて顔が上げられない。
「カズ?どうしたの?大丈夫?」
心配そうな声と同時に、ヒョイっと体を持ち上げられて。
ベンチに座らせられたと思ったら、目の前には心配そうに俺の顔を覗き込む翔ちゃんがいた。
どうやら夢じゃないみたい…