第19章 勘違い
「……///」
ずるいよ…こんな時でもカッコいいんだもん///
潤の背中を見送りながら、おそらく赤くなっているであろう頰を両手で押さえる。
潤とのこと、ちゃんと考えなきゃだよな。
本当はもう答えは出てる気もするけど…
………って、ちがう!!
今、考えるべきなのはニノのこと!!
潤がそれでいいって言ってくれたんだから。
今はニノを早くなんとかしてあげなきゃ。
押さえてた頰を軽くペチペチと叩いて、気持ちを切り替えるために視線をニノたちに戻した。
ニノは熟睡しているようで全然起きる気配がない。
ニノが外でこんな無防備に寝るなんて珍しいけど。
それはつまり、やっぱり昨日よく寝れなかったってことだよね。
目の下のクマ、ひどかったもんな。
泣き腫らした目が痛々しくて。
今はスヤスヤあどけない顔して寝てる。
悲しい夢は見てなさそうで安心する。
眠るニノの髪が日差しを受けてキラキラしてて。
翔くんは優しい目でニノを見つめながら、その髪を愛しそうに撫でている。
綺麗だな…
まるで1枚の絵みたい…
この光景をいつか絵にしてニノにプレゼントしてあげようか。
もちろん誤解が解けた後にだけど。
その思いつきは悪くない気がして、潤が戻ってくるまで目の前の光景を頭にスケッチしていた。