• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第19章 勘違い



昨日の雅紀とのやり取りを思い出しながら、足早にニノんちの近くの公園に向かった。

毎朝ニノと翔くんが待ち合わせしてる場所。

俺にとっては早い時間だけど、いつもならこの時間にはニノたちはもう学校にいる。

でも今朝は翔くんが1人泣きそうな顔で立っていた。

きっとそうだろうと思ってたけど、やっぱりニノは来てないみたいだ。

翔くんもよく眠れなかったんだろうな。
目が赤いし、目の下にはうっすらクマが出来てる。

「おはよう、翔くん」
「おはよう、智くん」

そっと近づいて声を掛けたら、情けない顔のままだったけどちゃんと挨拶を返してくれた。

「ニノはまだ?」
「うん…」

見れば分かるけど一応確認して。

「俺も一緒に待っていい?」
「うん…」

聞いてみたら翔くんはすんなり受け入れてくれた。

いつもだったら2人の時間を邪魔したくないから、俺だってこんなことしないけど。

今日だけ特別だから…ごめんね。

心の中で翔くんに謝る。

昨日、家に帰ってから俺も何度か電話したけど、ニノの携帯は電源が切られたままで。

どうしてもニノのことが心配で。

ニノが学校に行くには絶対ここを通らなきゃだから、ここで待ってれば絶対会えるから。

俺も少しでも早くニノに会いたかった。


特に会話もないままじっとニノを待っていたら、あまり経たないうちに潤と雅紀もやって来た。

2人もニノのことが心配だったんだと思う。
いつもの登校時間より早い。

黙って並んでる俺たちを見て状況が一瞬で分かったんだろう。

雅紀がシュンと落ち込んでしまって、潤が励ますようにその肩を叩いてやってた。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp