第19章 勘違い
-Oside-
今朝はかなり早くに目が覚めてしまった。
自分で言うのもなんだけど、俺がよく眠れないなんて本当に珍しくて。
たぶん自覚してる以上にニノのことが心配なんだと思う。
家にいても落ち着かないから、いつもより早い時間に家を出て足早にニノんちの近くの公園に向かった。
昨日は、あの後すぐ翔くんがニノに電話を掛けたけど、ニノが携帯の電源を切っちゃったみたいで全然繋がらなくて。
当然どれだけメッセージを送っても既読になるわけもなく。
これは直接会うしかないと、すぐさま翔くんと雅紀とニノの家へ向かおうとしたんだけど。
「今日はもうそっとしておいてやった方がいいかもしれないな」
思案顔の潤によって止められてしまった。
潤曰く、さっきのニノの状態だと冷静に話が聞けるとは思えないと…
確かにあれだけ泣いてボロボロだったニノを思い出すと、潤の言ってることにも納得できて。
本当はすぐにでも真相を教えて誤解を解いてあげたいけど、ニノが受け止められなければ意味がない。
もしかしたら今ごろ泣き疲れて寝てしまってるかもしれないし。
翔くんはすぐにニノに会いたいとかなりごねたけれど、一晩経てば少しは落ち着くだろうから明日にしようと何とか説得して。
潤が半ば引きずるようにして、強引に連れて帰った。