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キミのとなりで【気象系BL】

第19章 勘違い



2月も半ばを過ぎたけど、まだまだ寒い。

今日もめちゃくちゃ寒くて、外での体育は正直しんどい。

それでも体を動かしてれば気にならなくなるんだけど、今みたいな待ち時間はただただ寒い。

寒い寒いって震えてたカズは限界だったのか

「寒いー!智あっためて!」

智くんにぎゅうっと抱きついた。

突然のカズの行動にも智くんは全く動じない。

当然のように受け止めると

「わっ、ニノ冷たい」

カズを優しく抱き締めてあげてた。

「智はあったかいね。眠いの?」
「失礼な!…眠いけど!」
「眠いんじゃん」
「ふふふ」

ケラケラ笑いながら、ぎゅうぎゅう抱き合う2人。

「なんだあれ?あいつらまた可愛いことしてんな」

可愛すぎる2人を黙って見ていたら、隣の潤が面白そうに呟いた。

クラスメイトたちも2人の可愛いやり取りを微笑ましく見守っている。

出来れば闇雲に可愛さを撒き散らさないでほしいけど、カズはもう存在自体が可愛いから仕方ないんだろうな。

何をしてたって可愛いものは可愛いから、隠しようがない。

クラスメイトたちはカズと智くんを可愛がってはいるけど、変なこと考えてるやつはいない…と思うから。

それは信じてるから、まぁ今はどれだけ可愛いことしてもいいっちゃいいんだけど。

カズは自分たちに注がれてる大量の視線に気付くことなく、智くんから離れようとしない。

べったりくっついたまま、顔を近づけてひそひそお喋りしてて。

あんな至近距離でカズに見つめられても平然としてる智くんを尊敬するけど。

あの可愛い笑顔をあの距離で独り占め出来るなんて…

「……羨ましい」
「おい、心の声が漏れてんぞ」

つい本音が口から出てしまったら潤に笑われた。

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