第18章 バレンタイン
ーOsideー
「智のことが好きなんだ」
突然すぎる告白に頭が真っ白になった。
本気で何を言われたのか理解できなくて。
なんだって?
潤はなんて言った?
混乱する頭で必死に考える。
俺のこと、好き…?
好きって…どういう…?
友だちとして…なら…
わざわざ口に出して言わないよな?
それも、バレンタインデーに。
こんな人気のない場所で。
じゃあ、潤の言う好きって…
恋愛感情としてってこと…?
……………っっっ///
時間をかけて理解した途端、ボンっと顔が赤くなったのが分かった。
心臓が口から飛び出しそうな勢いでバクバク言い出す。
まさか潤が俺と同じ気持ちだったなんて…
びっくりしすぎて自分の感情がよく分からない。
嬉しいのか何なのか…
信じられないって言うのが一番大きいかも。
熱くなった頰を押さえながら、ちらりと潤に視線を向けると。
告白をした当本人であるはずの潤は、何故か俺以上に驚いて動揺していた。
赤くなったり青くなったり顔色がコロコロ変わって、視線は不自然に泳いでるし目に見えてオロオロしてる。
こんな潤初めて見たかも。
…ってか、なんで潤がこんななってんの?
こんなに狼狽られると、逆にこっちは冷静になるっつーか。
俺、今、告白されたんだよね?
実は違った?
俺の勘違い?
確かに全然そんな雰囲気じゃなかった。
潤はいつもとなんら変わらない態度で空気で。
緊張感とか照れとか甘さとか。
そんなの一切感じられなくて。
こんなとこまで来たのも、単にニノたちに揶揄われたくないからだろうなって思ったし。
それがなんで突然こんなことになったんだ?