• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第18章 バレンタイン


ーMsideー


「翔ちゃん♡あーん♡」
「あーん♡」

ニノ作のクッキーを頬張りながら、いつも通りの暑苦しい2人のやり取りを眺める。

暑苦しいけど、今は安心するっちゃする。

でもなぁ…

「あれさ、翔の気持ちニノに伝わってないよな?」
「うん…あんなにはっきり特別って言われても分からないんだね」

智は困ったように眉毛を下げている。

「翔もさ、あれ本命チョコだって分かってねーだろ」

お姉さんにお礼を伝えてね、なんて言ってるのが聞こえる。

ニノの口実まんま信じちゃってるじゃん。

「もう、お互いはっきり好きだって言わないと伝わらないだろうな」
「ニノ、翔くんに好きな人がいるって…自分は失恋したって誤解したままだよね…」

そうなんだよな。

ニノはチョコを受け取ってもらえて、それだけで嬉しそうにしてるけどさ。

翔がニノのこと好きだから受け取ったとは分かっていないっぽい。

今日1日落ち込んでたのが嘘みたいに、すっかりいつも通りみたいな顔してるけど。

絶対いつも通りなわけないだろ。

これは進展どころか、拗れただけな気がする。

でも今すぐ何かしてやれることはないし。
とりあえず今は平和にイチャついてるし。

ひとまずあの2人のことは置いといていいかな…

翔たちに気を取られてたせいで、俺もやりそびれてることがあるんだよ。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp